甑島列島に生息するカゲロウ目昆虫相について

  • 吉田 匠
    信州大学大学院総合理工学研究科理学専攻理科学分野生物学ユニット
  • 野田 聖
    信州大学理学部理学科生物コース
  • 東城 幸治
    信州大学大学院総合理工学研究科理学専攻理科学分野生物学ユニット 信州大学理学部理学科生物コース 信州大学先鋭領域融合研究群山岳科学研究拠点
  • 竹中 將起
    信州大学理学部理学科生物コース 信州大学先鋭領域融合研究群山岳科学研究拠点

書誌事項

タイトル別名
  • Ephemeropteran fauna of the Koshiki Islands
  • コシキトウ レットウ ニ セイソク スル カゲロウモク コンチュウソウ ニ ツイテ

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抄録

<p>甑島列島は九州南西部に位置し,上甑島,中甑島,下甑島とそれらの周辺の小さな島々から成る.甑島列島は,最終氷期に形成された陸橋により九州島と接続したとされるが,多くの固有種が報告されている.これは,甑島列島において独自の生物相が形成されてきたためと考えられる.しかし,甑島列島では水生昆虫類の報告は少なく,本研究で着目したカゲロウ類に関する報告はない.そこで,甑島列島に生息するカゲロウ目昆虫を調査した.その結果,4科(Baetidae, Ephemeridae, Heptageniidae, Dipteromimidae)にわたる少なくとも5属7種のカゲロウ目昆虫を採集した(属種の同定ができなかったコカゲロウ科がBaetis属以外であれば6属となる).また,採集した甑島列島のカゲロウ類はすべて九州島との共通種であり,上甑島と下甑島で採集したカゲロウ相に違いはなかった.本報は,甑島列島におけるカゲロウ目昆虫類の最初の記録である.</p>

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