関節リウマチと脊椎関節炎における画像所見の捉え方
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- 門野 夕峰
- 埼玉医科大学病院 整形外科・脊椎外科
書誌事項
- タイトル別名
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- How to read images of rheumatoid arthritis and spondyloarthritis
抄録
<p> 関節の単純X線画像を判断する際には撮影条件を考慮する.RAでは関節面辺縁の骨びらんが特徴的所見であるが,炎症が沈静化した状況では強直することもある.疾患活動性のコントロールが十分でない場合には頚椎に不安定性を生じることもある.PsAの関節炎では関節内は骨吸収,関節外では骨形成が起こりpencil in cup変形を呈する.</p><p> ASでは仙腸関節の強直が特徴的であるが,骨盤正面像では下半分のみに関節面があることを意識する.脊椎では椎間板線維輪に付着部から真っ直ぐに立ち上がる靭帯骨棘が特徴的であり,PsAでは付着部からやや離れた部位から膨らんだ靭帯骨棘が見られる.ASやPsAの鑑別診断としては,PAO,DISH,OCIが重要である.</p><p> 体軸のMRIでは,炎症の存在と構造的変化を見極めることが重要である.炎症はT1強調像低信号かつ,STIR画像または脂肪抑制T2強調像で高信号に描出される骨髄浮腫の有無で判断する.構造的変化はT1強調像で判断する.</p>
収録刊行物
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- 臨床リウマチ
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臨床リウマチ 35 (1), 4-12, 2023
一般社団法人 日本臨床リウマチ学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390015210901726336
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- ISSN
- 21890595
- 09148760
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可