コンパッションへの恐れの扱い方 コンパッション・フォーカスト・セラピーの理論と実践からの示唆

  • 浅野 憲一
    目白大学/国立精神・神経医療研究センター 認知行動療法センター
  • 川﨑 直樹
    日本女子大学/国立精神・神経医療研究センター 認知行動療法センター
  • 寺島 瞳
    東京経済大学/国立精神・神経医療研究センター 認知行動療法センター
  • 藤里 紘子
    関西大学/国立精神・神経医療研究センター 認知行動療法センター

抄録

<p>コンパッションを用いた心理的介入はうつ,不安,ストレスといった症状を低減させ,ウェルビーイングを改善することが示されている(Kirby et al., 2017)。その一つであるコンパッション・フォーカスト・セラピー(CFT)もうつ病,摂食障害,精神病性障害などに対する有効性がランダム化比較試験によって確認されているが,コンパッションを育むことに対して恐怖や抵抗感を示す人々は少なくない。こうした恐怖感や抵抗感はコンパッションへの恐れ(FoC)と呼ばれ,CFTにおいてはFoCをどう扱うかが治療上の大きなテーマとなる。しかしながら,FoCへの介入は十分に定式化されたものは存在せず,治療者に対する質的な調査が報告されているのみである。そこで本ワークショップではCFTの中で用いられたFoCへのアプローチを文献と実例を交えながら紹介し,フロアとのディスカッションを通してFoCに対するアプローチを精緻化したい。</p>

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