書誌事項
- タイトル別名
-
- Hyoid bone-related vasculopathy
この論文をさがす
説明
<p>舌骨は,他骨との連続性を持たず,軟部組織を介した状態の極めて特異な解剖学的な特徴を有しており,日常生活においても,位置的変化を呈する可動性を持った骨構造物である.過長した舌骨やその偏位によって,頸動脈に何らかの影響を及ぼすことも知られており,舌骨に関連した血管障害の報告は散見されるが,いまだ認知度は低く,その病態を周知させることは重要であると考えられる.3D-CTAでは,舌骨と頸動脈との決定的な解剖学的異常所見を捉えるのに有用であり,隣接,接触,圧迫,あるいは絞扼の状態を時に経験し,その解剖学的異常は脳血管障害発症の危険因子と考えられる.茎状突起から甲状軟骨まで含めた,いわゆるstylohyoid-thyroid chain複合体において,舌骨は中心的役割を果たしており,内頸動脈の走行異常を呈する症例やESUS症例においては,常に舌骨関与の可能性の有無も念頭に置き,精査する必要がある.</p>
収録刊行物
-
- 脳卒中
-
脳卒中 45 (4), 295-302, 2023
一般社団法人 日本脳卒中学会
- Tweet
キーワード
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390015410760259968
-
- ISSN
- 18831923
- 09120726
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- Crossref
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可