Dwarf bamboo digestibility of gut microbiome of Japanese macaque in the summit area of Yakushima
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- HASHIDO Nami
- 中部大・応用生物
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- TSUCHIDA Sayaka
- 中部大・応用生物
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- ITO Hibiki
- 中部大・応用生物
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- HONDA Takeaki
- 京大・野生動物
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- SHINTAKU Yuta
- 京大・野生動物 日本モンキーセンター
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- HANYA Goro
- 京大・生態研
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- USHIDA Kazunari
- 中部大・応用生物
Bibliographic Information
- Other Title
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- 屋久島山頂部ニホンザルのササ食を支える腸内細菌の機能特性
Abstract
<p>食資源が限られた地域に生息する野生動物は、他の地域では採食しないような二次代謝物質や難消化性物質を多く含む食物を採食することがある。屋久島の標高1700m以上のササ原に生息するニホンザルは、夏の間ササの一種であるヤクシマヤダケ(Pseudosasa owatarii)のタケノコ、新芽のみを食べている。ササ類に近縁なタケ類は有毒な青酸配糖体や繊維質を多く含み、ヤクシマヤダケもこれらを多く含むことが推測される。本研究では、他地域には見られない特徴的な食性を示す屋久島山頂部のニホンザルの腸内細菌を調べ、これらの食性を可能にする腸内細菌の機能特性を解明することを目的とした。屋久島山頂部、低地部、モンキーセンター飼育の3地域のニホンザルの新鮮糞を採取し、青酸配糖体含有培地を用いた培養後のシアン発生量分析・集積培養からの細菌分離、分離菌の糖分解性試験を行った。山頂部個体糞便の培養後のシアン発生量は、低地部および飼育個体よりも低く、シアン発生が抑えられていた。また集積培養で3地域由来個体すべてから分離されたLimosilactobacillus mucosaeの糖分解性を比較したところ、野生由来株は飼育由来株に比べて多種類の糖を分解し、特に山頂部由来株ではトレハロースやセロビオースに対する高い分解性を示した。これらの機能特性が山頂部のササ食に関連していることが示唆された。現在行っている腸内細菌叢解析の結果と合わせ、屋久島山頂部ニホンザルのササ食を支える腸内細菌について考察する。</p>
Journal
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- Primate Research Supplement
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Primate Research Supplement 39 (0), 44-45, 2023
Primate Society of Japan
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390015421166000512
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
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- Abstract License Flag
- Disallowed