『宇津保物語』の老いたる人 : <琴の物語>における翁・嫗の像を中心に

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  • ウツホ モノガタリ ノ オイタル ヒト コト ノ モノガタリ ニ オケル オキナ オウナ ノ ゾウ オ チュウシン ニ

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説明

脇役としての異質性をもって登場する翁・嫗は、物語の展開において重要な役割を果している。そのなかで『宇津保物語』における〈琴の物語〉と〈あて宮求婚譚〉には、相反した翁・嫗像が見られる。本稿では、その老人像の相違から、この物語の主題的な特徴を読みとるとともに、過去を語らない〈正頼系の物語〉に対し、物語の終半部で、「末の世」を迎えた俊蔭女や嵯峨院の「末の世」の回想を通して、俊蔭一族の過去が語られる意味を明らかにした。

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