人文社会科学系研究が創造するイノベーションにおいてURAが果たす役割と機能:4大学の事例より

書誌事項

タイトル別名
  • The Role and Function of URAs in Innovations Created by Researchers in the Field of Social Sciences and Humanities in the Cases of Four Japanese Universities
  • ジンブン シャカイ カガクケイ ケンキュウ ガ ソウゾウ スル イノベーション ニ オイテ URA ガ ハタス ヤクワリ ト キノウ : 4 ダイガク ノ ジレイ ヨリ

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抄録

<p>本稿は,国内の大学に勤務する人文社会科学系のURAを主とする共同執筆である。各人が取り組んだ,人社系研究にかかるイノベーションと考えられる具体的な事例を持ち寄り,その事例における「URAの役割・機能」を軸に記述した。導入として現在のわが国のイノベーション政策とURAの機能と役割を概観する。次に京都大学,筑波大学,大阪大学,早稲田大学の4大学における事例とURAの役割を述べる。最後に4事例とURAの役割と機能をまとめる。事例から,URAは,バウンダリー・スパナー,基準作り,統合的価値創造,といった言葉が示すとおり,単なる研究支援を超え,より積極的に人社系研究によるイノベーション創造に関与していることが分かった。そこで,事例で示されたURAの役割と機能を,意図的に変化,あるいはイノベーションを組織にもたらそうとする人である,「チェンジ・エージェント」の概念から整理する。本稿の事例では,人文社会科学系研究によるイノベーション創出活動において,URAは(1)カタリスト,(2)プロセス支援者,(3)資源連結者の3機能を担っていることが示唆された。</p>

収録刊行物

  • 研究 技術 計画

    研究 技術 計画 38 (2), 155-169, 2023-07-31

    研究・イノベーション学会

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