保育におけるダンボールカホンつくりによる 幼児の音を遊ぶ姿をどう捉えるか ― 小川博久の「遊び保育論」を手がかりに ―

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タイトル別名
  • How to capture the expressions of children playing with cardboard cajons in childcare: Based on Hirohisa Ogawa’s “play and childcare theory”
  • ホイク ニ オケル ダンボールカホンツクリ ニ ヨル ヨウジ ノ オト オ アソブ スガタ オ ドウ トラエル カ : オガワ ヒロヒサ ノ 「 アソビ ホイクロン 」 オ テガカリ ニ

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抄録

本研究は,保育園の4・5歳児を対象に,幼児が日常の遊びの中で自由に音を出すことができるものを一人ずつ所有できるような,ダンボールを素材としたカホンつくりを行い,表現する過程において起きる事象について小川博久の「遊び保育論」を手がかりに検討した。その結果,以下のことが明らかとなった。子ども集団の同型的応答が成立し,連帯性がつくられることとなり,「あこがれ」の対象となる子どもが現れると,他児はそれに追随し,その憧れの対象となる子どもは遊びを誘発する人的環境となった。また,そこでうまれたノリによって連帯性がつくられ,音楽的な場が成立することとなった。ダンボールカホンをつくる活動は,音を見つけ,子どもたちにイメージの共有がされ,ノリをもたらし,子どもたちに音への興味関心を広げることにつながった。

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