分子間相互作用の制御に基づく発光性クロミック材料の設計指針開拓

書誌事項

タイトル別名
  • Development of Design Principles for Materials Exhibiting Luminescent Chromism Based on Control of Intermolecular Interactions

抄録

<p>外部刺激や環境変化を検出して発光を変化させる「発光性クロミズム」は,目に見えない刺激を明瞭・簡便に検出する手段として注目を集めている.特に,分子間の集積構造の変化に基づく発光性クロミズムは弱い刺激に対しても柔軟に応答できるため近年数多くの研究が報告されているが,その戦略的な設計指針にはいまだに難を残す.著者は発光性白金(II) 錯体の分子間相互作用の制御に基づく発光性クロミズムの設計に着目し,さまざまなクロミック材料の開発に成功してきた.その過程において,より簡便かつ戦略的に準安定状態や過渡的状態を設計する手段として対イオンを用いた分子間相互作用及び発光性クロミズムの設計コンセプトを提案するに至った.本稿では,まず分子間の集積構造の変化に基づく発光性クロミズムの原理及びこれまでの研究動向について概説したのち,著者が現在取り組んでいる発光性クロミズムの設計指針開拓に関する研究を紹介する.</p>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 72 (7.8), 279-288, 2023-07-05

    公益社団法人 日本分析化学会

参考文献 (53)*注記

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