ベンゾチオフェンおよびジベンゾチオフェン誘導体の酸化における構造と反応性の相関

書誌事項

タイトル別名
  • Relationships between Structures and Reactivities in the Oxidation of Benzothiophene and Dibenzothiophene Derivatives

この論文をさがす

抄録

<p>軽油の酸化脱硫に関する知見を得ることを目的として,ベンゾチオフェンおよびジベンゾチオフェン誘導体を対象に分子軌道(MO)計算と酸化反応を行い,構造と反応性の相関について考察した。芳香環縮合度については,縮合度が高い基質ほど反応性が高い傾向が見られ,これは分子軌道計算の結果と一致している。一方,アルキル基の効果は基質により異なった。ベンゾチオフェン誘導体の2位のメチル基では反応性の向上が観測され,計算結果と一致している。一方,ジベンゾチオフェン誘導体の4位および6位のメチル基は反応条件や活性種の性質により結果が異なった。MO計算の結果からは基質の反応性が向上するという結果となった。これはメチル基の電子供与性に起因すると考えられる。一方,実際の酸化反応結果では,過カルボン酸やベンゼン環を有する有機過酸化物のようなかさ高い酸化剤を用いると基質転化率の低下につながった。これは,メチル基による立体障害により活性種のアプローチが阻害された結果と考えられる。</p>

収録刊行物

被引用文献 (2)*注記

もっと見る

参考文献 (20)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ