妊娠21週で診断され無治療で正期産に至ったt(8;21)転座を伴う急性骨髄性白血病

書誌事項

タイトル別名
  • Acute myeloid leukemia with t (8;21) translocation diagnosed at 21 weeks of gestation resulting in full-term delivery without chemotherapy
  • ニンシン 21シュウ デ シンダン サレ ムチリョウ デ セイキサン ニ イタッタ t(8;21)テンザ オ トモナウ キュウセイ コツズイセイ ハッケツビョウ

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抄録

<p>症例は28歳女性。妊娠21週に健診で芽球を指摘され,遺伝子検査でRUNX1::RUNX1T1が陽性であり,AML with t(8;21)(q22;q22.1); RUNX1-RUNX1T1と診断された。予後不良の遺伝子変異を認めなかったため,可能な限り化学療法を行わず妊娠を継続することとした。2週間に1度程度の血液検査による注意深い経過観察を行い,正産期まで進行なく経過し,39週0日に帝王切開術を施行した。出産約2ヶ月後に末梢血中芽球が46.5%と上昇を認め,骨髄芽球も21.2%と上昇を認めたため,化学療法を導入した。現在血液学的寛解を維持できている。妊娠中に化学療法の導入なく正期産に至った貴重な1例として報告する。</p>

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 64 (8), 731-734, 2023

    一般社団法人 日本血液学会

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