東海・北陸支部の多様な調理法と家庭料理の伝承調査
書誌事項
- タイトル別名
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- Survey on various cooking methods and tradition of home cooking in the JSCS Tokai-Hokuriku Branch
- Characteristics of various cooking methods and tradition of home cooking in Mie prefecture
- —三重県の多様な調理法と家庭料理の伝承の特徴—
抄録
<p>【目的】本研究は,特別研究「多様な調理法と家庭料理の伝承調査」の一部として急速に変化している調理器具や調理法,市販複合調味料等の利用など,三重県における家庭料理の現状を把握し,家庭料理の伝承のための方策を検討することを目的として行った。</p><p>【方法】インターネット(Web)調査により,三重県に所属する調査協力者の勤務校の学生を対象とし,2022年10月1日~2023年2月28日に行った。今回は他の東海・北陸地域との比較で三重県の特徴を明らかにした。</p><p>【結果】2校の学生363人に調査票を配布し135人から有効回答を得た(有効回答率37.2%)。うち女性が76.3%,年代は全員が10歳~20歳代,専攻も全員教育で,自宅生79.3%だった。調理の熱源で,IHを使ったことがないが23.7%と他県より高かった。また卵焼き器を使ったことがないが他県はほぼ0だったが三重は10.4%あり,おろし金とすり鉢・すりこ木も使ったことがない割合が高かった(それぞれ6.7%,8.9%)。一方,家庭ではほとんどみなくなったかつお節削り器は11.1%が使ったことがあり,唯一10%を超えた。食材では,だしを煮干しで取るが17.0%で他県の約倍の値だった。お茶を家でいれる割合も57.0%と高く,それを反映して急須・土瓶でいれるが52.6% と東海北陸の中で唯一過半数を超え,お茶を茶葉からいれる傾向が認められた。このように小学校家庭科で題材指定されているみそ汁のだしを煮干しで取る調理法や,お茶を急須でいれることは全員が教育学部生であるため使用経験が高い傾向が認められた。一方普段の家庭料理であまり使わないおろし金やすりこ木の使用は低い傾向にあり,大学での学びが学生の調理法に影響を及ぼしているようすがうかがえる結果であった。</p>
収録刊行物
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- 日本調理科学会大会研究発表要旨集
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日本調理科学会大会研究発表要旨集 34 (0), 175-, 2023
日本調理科学会