コンドリアーゼ椎間板内注入療法の予後予測因子の検討

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Prognostic Factors of Chemonucleolysis with Condoliase for Lumbar Disc Herniation

抄録

<p>はじめに:腰椎椎間板ヘルニアに対する新しい低侵襲な治療法であるコンドリアーゼ椎間板内注入療法の短期成績を調査し,予後予測因子を検討したので報告する.</p><p>対象と方法:コンドリアーゼ注入療法を行い3ヶ月以上経過観察できた69例(男性48例,女性21例)を対象とした.平均年齢は45.0歳(17~89歳)であり,注入前のtension sign陽性は55例(79.7%)であった.調査項目は注入前と注入1ヶ月後・3ヶ月後の腰痛・下肢痛・下肢しびれVASの推移を調べた.</p><p>結果:VAS値は平均で腰痛は注入前5.1が3ヶ月後2.8に,下肢痛は注入前6.9が2.4に,下肢しびれは6.0が3.2にいずれも有意に改善した(t検定,p<0.0001).下肢痛VASが50%以上改善した症例を有効群と定義すると注入後1ヶ月では36例(52%),3ヶ月では52例(75%)が有効であった.注入後3ヶ月での有効群と無効群で比較検討すると,有効群では年齢が若く(40.9±15.1歳vs 57.5±16.8歳,p=0.0011),tension sign陽性例が多かった(86.5% vs 58.8%,p=0.014).また有効群で注入後1ヶ月での下肢痛VASが有意に低下していた(-4.5±2.7 vs -0.2±2.1,p<0.0001).</p><p>結語:若年者や投与前のtension sign陽性の症例,注入後1ヶ月での下肢痛VASが改善している例で投与後3ヶ月に効果を期待できる結果であった.</p>

収録刊行物

  • Journal of Spine Research

    Journal of Spine Research 14 (9), 1239-1245, 2023-09-20

    一般社団法人 日本脊椎脊髄病学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390016040232554880
  • DOI
    10.34371/jspineres.2022-0068
  • ISSN
    24351563
    18847137
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ