球電極対のESDに伴って発生する過渡電界強度の距離特性

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タイトル別名
  • Distance Characteristics of Transient Electric Field Strength Caused by ESD in a Pair of Spherical Electrodes

抄録

ESD(Electrostatic Discharge: 静電気放電)によりインパルス性の過渡電磁ノイズが発生する.このような広帯域かつ過渡的な電磁ノイズは,機器の誤動作や故障の原因となり,またその対策も簡単ではないためEMC(Electromagnetic Compatibility: 電磁両立性)の観点から重要な問題の一つとされている.そこで,ESDによる電磁ノイズの放射メカニズムを議論するため微小電気ダイポールによる放射モデルを想定して検討を進めている.本論文では,この放射モデル適用の妥当性を実験で確認するため,一対の球電極で発生するESDによる過渡電界波形を10 GHzの帯域を有する光電界プローブを用いて測定し,電界強度ピーク値の距離特性について考察を行った.その結果,電界強度のピーク値は,球電極対の極近傍では放電点からの距離dの1/d3に従って減衰し,近傍では1/d2,更に遠方では1/dに従って減衰した.この結果は電気微小ダイポールによる電磁波放射の距離特性と一致しており,ESDによって発生する過渡電界の放射モデルとして,微小電気ダイポールモデルの妥当性を確認した.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390016107128993664
  • DOI
    10.14923/transcomj.2023jbp3001
  • ISSN
    18810209
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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