コナジラミ類の交信音の抑制が配偶行動に及ぼす影響

  • 西島 也寸彦
    筑波大学大学院システム情報工学研究科知能機能システム専攻
  • 水谷 孝一
    筑波大学大学院システム情報工学研究科知能機能システム専攻 筑波大学システム情報系知能機能工学域
  • 海老原 格
    筑波大学大学院システム情報工学研究科知能機能システム専攻 筑波大学システム情報系知能機能工学域
  • 若槻 尚斗
    筑波大学大学院システム情報工学研究科知能機能システム専攻 筑波大学システム情報系知能機能工学域
  • 久保田 健嗣
    国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 中央農業研究センター 病害研究領域
  • 宇賀 博之
    埼玉県農業技術研究センター 生産環境・安全管理研究担当 病害虫防除技術研究

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of Suppressing Acoustic Sound on Mating Behavior of Whiteflies
  • コナジラミルイ ノ コウシンオン ノ ヨクセイ ガ ハイグウ コウドウ ニ オヨボス エイキョウ

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説明

難防除害虫であるコナジラミ類は,配偶行動時に雌雄が音を用いて交信し,その交信音は種やバイオタイプ毎に異なることが報告されている。コナジラミ類においては,異なる種やバイオタイプ間での交雑はほとんど確認されていないことを鑑みると,音響交信は,その配偶行動に重要な役割を果たしていると考えられる。そこで,本稿では,コナジラミ類の交信音を人工的に抑制する仕組みを構築するとともに,交信音の抑制が配偶行動へ及ぼす影響を検証した。その結果,寒天をコナジラミ類が寄生している葉体に付加することで,コナジラミ類の交信音を効率よく抑制できることを見出した。さらに,寒天を付加した葉体に放飼したコナジラミ類の交尾回数は,寒天を付加していない葉体に放飼した場合と比較して,有意に低下することが明らかになった。従って,コナジラミ類の音響交信は,その配偶行動に重要な役割を果たしていることが明らかになった。

収録刊行物

  • 農業施設

    農業施設 50 (4), 140-145, 2019

    農業施設学会

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