生命保険会社におけるリスクと法の起源
-
- 冨田 洋介
- 東洋学園大学 現代経営学部
書誌事項
- タイトル別名
-
- Risk and Legal Origins in Life Insurance Companies
- An International Comparison of Technical Provisions, Asset Allocation, and Premium
- -責任準備金、運用資産、保険料収入に関する国際比較-
抄録
<p>本稿では、各国を4種類の法の起源に分類し、その法の起源の相違によって生命保険会社の責任準備金や運用資産、保険料収入に差異が生じているのかを43カ国のデータを用いて統計的に確認する。法の起源が運用資産構成や運用リスクに影響を与えるのであれば、法の起源の影響を受けた運用リスクが責任準備金に影響を与えるはずである。したがって、交差項を用いた回帰式により、法の起源ごとの運用リスクが責任準備金に与える影響を推計した。推計の結果、生命保険会社における株式保有比率はイギリス法起源、スカンディナビア法起源において高く、保険料収入に関しては、イギリス法起源において最も高い傾向にある。生命保険会社の運用リスクが責任準備金に与える影響を限界効果として計測したところ、イギリス法起源における限界効果がその他の法の起源より高いことが明らかになった。推計結果が示す通り、法の起源は資本主義の多様性を導く要因の1つであると考える。</p>
収録刊行物
-
- 生命保険論集
-
生命保険論集 2022 (220), 201-242, 2022-09-20
公益財団法人 生命保険文化センター
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390016184233825664
-
- ISSN
- 24368628
- 13467190
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可