人為感染に基づく選抜育種の反復によるIHN耐性ニジマスの作出

書誌事項

タイトル別名
  • Establishment of an Infectious Hematopoietic Necrosis Virus (IHNV)-resistant Rainbow Trout Strain by Repetition of Selective Breeding Based on Artificial Infection

抄録

<p>ニジマス養殖における伝染性造血器壊死症(IHN)の被害抑制を目的として,1989年に分離されたIHNウイルス(IHNV)TK8901株を用いた人為感染実験による選抜育種を行った。感染実験の累積死亡率は選抜育種により減少し,第8世代の選抜群は5%以下であった。そこで,2016年に東京都内で認められた病魚から分離されたIHNV株を用いて第9世代に対し感染実験を行ったところ,全てのウイルス株において,対照の非選抜群と比較して有意に低い累積死亡率が認められた。これらの結果は,選抜第8世代以降の交配群はIHN耐性ニジマスとして,IHNVに対する高い抵抗性を獲得したことを示している。</p>

収録刊行物

  • 魚病研究

    魚病研究 58 (3), 99-103, 2023-09-15

    日本魚病学会

参考文献 (8)*注記

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