β-シクロデキストリンを添加したレーヨン繊維の包接機能

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タイトル別名
  • Inclusion Function of Rayon Fibers Containing β-Cyclodextrin

抄録

<p>湿式紡糸工程で原料ビスコースにβ- シクロデキストリンパウダーを添加し,レーヨン繊維(以下,“β-CD レーヨン繊維”と記す)を製造した.得られたβ-CD レーヨン繊維の包接機能に関して, フェノールフタレイン溶液を滴下してその色相変化に着目して調べた.その結果,フェノールフタレイン分子のシクロデキストリンへの包接は時間の経過に従って進み,1~2 日後になると最も良く包接するようになることがわかった.また,β-CD レーヨン繊維の包接機能に対する加熱による影響についても調べたところ,シクロデキストリンに包接されていたフェノールフタレイン分子が50℃以上の温度で加熱することによって脱離し,室温にまで冷却されることによって再び包接されることもわかった.ガス吸着性についても調べるべく,β-CD レーヨン繊維を飽和アンモニアガスに3 時間曝した.その後,その繊維をピュアーな空気中に放置した.12 日間が経過した後,新たなテドラー® バッグ中にその繊維を入れ,ピュアーな空気も再注入し,テドラー® バッグごと100℃で30 分間の加熱を行った.その結果,β-CD レーヨン繊維から再び大量のアンモニアガスを放出することがわかった.</p>

収録刊行物

  • 繊維製品消費科学

    繊維製品消費科学 64 (10), 623-632, 2023-10-25

    一般社団法人 日本繊維製品消費科学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390016427484739968
  • DOI
    10.11419/senshoshi.64.10_623
  • ISSN
    18846599
    00372072
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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