伊豆諸島八丈小島における希少海鳥類の繁殖地の重要性評価 ―伊豆諸島自然史研究会―

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書誌事項

タイトル別名
  • Evaluating the importance of breeding sites for rare seabirds in Hachijo-Kojima, Izu Islands ―Natural History Research Association of the Izu Islands―

抄録

<p>八丈小島はイタチもヘビも生息せず,伊豆諸島の典型的な食物網が残された唯一の島である.1969年に無人島化後,ノヤギの増加・植生被害が顕在化し,ノヤギ駆除が実施され,2017年までに駆除に成功した.2014年にはクロアシアホウドリの繁殖をはじめ,2022年には番数が100を超えた.一方,隣接する小島小地根は,カンムリウミスズメなど小型の海鳥類の繁殖地となっているが,島の斜面侵食・崩壊によって営巣可能な立地が狭まり,将来的に消失する可能性があった.そこで,クロアシアホウドリのモニタリングを基本にしつつ,八丈小島の鳥類を音声ロガーによって調査した.その結果,森林性の鳥類17種と海鳥3種の生息が確認されたが,小型稀少海鳥を確認することはできなかった.鳥類や陸貝に捕食圧を与えるネズミ類を調査し,海岸から山頂の広い範囲でドブネズミが高密度で生息していることを確認した.タメトモマイマイなど7種の陸貝から捕食痕が確認され,ドブネズミのモニタリング指標として議論した.今後,小島全体でのドブネズミを低密度化させることが可能か,複数の対策案を検討した.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390016494575599872
  • DOI
    10.32215/pronatura.32.0_134
  • ISSN
    21897727
    24320943
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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