呼吸器疾患にともなう抑うつ,不安

DOI
  • 松田 能宣
    国立病院機構近畿中央呼吸器センター心療内科

書誌事項

タイトル別名
  • Depression and Anxiety in Patients with Respiratory Diseases

抄録

<p>呼吸器疾患患者において抑うつ,不安の頻度は高い.しかし,呼吸器疾患患者の抑うつ,不安に対する薬物療法は未確立である.また,慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者に対する高用量のベンゾジアゼピン系薬の使用は死亡との関連が報告されている.そのため非薬物療法が優先される.特に,COPDに対する標準治療である呼吸リハビリテーションは抑うつに対する効果も認められている.また,認知行動療法がCOPD患者の心理的苦痛を軽減させることが報告されており,日常臨床ではリハビリテーション部門,看護師,心理職と連携して多職種でアプローチすることでCOPD患者の悪循環認知モデルを改善しうる.このように,今後呼吸器疾患患者の緩和ケアにおける心理職の役割が期待される.呼吸器内科医を対象にアンケート調査を行ったところ,呼吸器内科医は心理職に「患者・家族の苦痛を早期に引き出し,心理的サポートを行うことで,心理的苦痛を軽減すること」を期待していることが明らかになった.</p>

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 63 (6), 520-524, 2023

    一般社団法人 日本心身医学会

キーワード

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390016504861613568
  • DOI
    10.15064/jjpm.63.6_520
  • ISSN
    21895996
    03850307
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ