当科のアニサキスアレルギー3症例のコンポーネント解析

DOI
  • 田村 誠朗
    兵庫医科大学医学部糖尿病内分泌・免疫内科学講座
  • 嶋倉 邦嘉
    東京海洋大学食品生産科学部門
  • 小林 征洋
    東京海洋大学食品生産科学部門
  • 吉川 卓宏
    兵庫医科大学医学部糖尿病内分泌・免疫内科学講座
  • 橋本 哲平
    兵庫医科大学医学部糖尿病内分泌・免疫内科学講座
  • 東 直人
    兵庫医科大学医学部糖尿病内分泌・免疫内科学講座
  • 松井 聖
    兵庫医科大学医学部糖尿病内分泌・免疫内科学講座

書誌事項

タイトル別名
  • COMPONENT ANALYSIS OF THREE ANISAKIASIS ALLERGY CASES IN OUR DEPARTMENT
  • ∼INCLUDING COMPARISON WITH 10 EXISTING REPORTS∼
  • ~既存報告10症例との比較も含め~

抄録

<p>アニサキスアナフィラキシーの既往がある3症例につきアニサキスアレルゲンコンポーネントに対する反応性を調べた.症例1は38歳男性,摂取後0.5時間でアレルギー症状が出現,コンポーネントはAni s 1,3が陽性.症例2は44歳女性,摂取後4時間でアレルギー症状が出現,コンポーネントはAni s 3,12が陽性であった.症例3は36歳女性,魚貝類摂取後7時間でアレルギー症状が出現,コンポーネントはAni s 1,4,12が陽性.症例3はアニサキス抽出液の加熱,非加熱ともに強く反応していたが,症例1,2では加熱のアニサキス抽出液に対する反応は弱かった.10例の既存報告と併せて解析した結果,最も多かったのはAni s 12,ついでAni s 1であった.また,全症例でアニサキスIgEはクラス3以上であった.13症例の解析ではAni s 4に感作されている症例は2例であり中等症以上のアナフィラキシーであった.Ani s 4に感作された患者群では,重症化しやすいとの報告もある.Ani s 4に感作されている症例についてはアレルギー症状の重症化に注意が必要な可能性がある.</p>

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 72 (9), 1154-1157, 2023

    一般社団法人 日本アレルギー学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390016649288693760
  • DOI
    10.15036/arerugi.72.1154
  • ISSN
    13477935
    00214884
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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