琵琶湖南湖の2022年8月末の沈水植物の現存量分布,ならびに著しい沈水植物相の変化について

書誌事項

タイトル別名
  • Spatial distribution of the biomass of submerged macrophytes in the south basin of Lake Biwa in late August 2022 and significant changes in the macrophyte flora

抄録

<p> 2022年8月末に琵琶湖南湖の沈水植物の現存量 (乾燥重量) の分布を調査した。沈水植物は52地点中38地点に出現し,平均現存量は37.5 g m-2だった。これらの結果から沈水植物の分布範囲の面積は37.7 km2,総現存量は1936 t と推定された。15種および2属の沈水植物が出現した。クロモHydrilla verticillata が現存量714 tで優占種となり,ササバモPotamogeton wrightii が現存量360 tで第二位となった。2002年から2014年まで優占したセンニンモPotamogeton maackianus は著しく衰退し,最盛期の2014年と比較して現存量は1/100に,出現地点数は半分以下になった。コカナダモElodea nuttallii, オオカナダモEgeria densa, ホザキノフサモMyriophyllum spicatum は減少が著しく,クロモとササバモの減少は軽微で,イバラモNajas marina は増加した。2022年の南湖の沈水植物相は2010年代とは明らかに異なった。</p>

収録刊行物

  • 陸水学雑誌

    陸水学雑誌 84 (3), 175-185, 2023-09-25

    日本陸水学会

参考文献 (16)*注記

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