中世期日本語比喩表現の収集の試み

書誌事項

タイトル別名
  • An Attempt to Collect Japanese Figurative Expressions in the Middle

説明

本稿は、日本の中世期のテクストから比喩表現を収集する試みについて報告する。現在、日本語の比喩表現の研究は、現代語を中心としてデータベース化が進められている。実証的な研究の機運が高まっている。一方で、古語は内省の効かない研究対象であるため、実例ベースの研究が求められる。しかし、日本の古語の比喩表現を実証的に研究するための研究資源が整備されていない。そのような現状を鑑み、『日本語歴史コーパス』に『分類語彙表』の意味番号をタグ付けした「CHJ-WLSP」を用いて、日本の古語、特に中世期(鎌倉~室町)のテクストから比喩表現を収集し、分析に必要な情報のアノテーションを行う。本発表はプロジェクトの概要と現状の作業済みデータの分析例を報告した。特に、『方丈記』『虎明本狂言集』から収集した比喩について、比喩がどれほど使われていたか、どのような種別の比喩が使われていたか、比喩を構成する意味カテゴリーの特徴について述べた。

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