模擬授業後の協議会における学生の発言の変容に関する研究(教)

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  • 他者との対話による協働的なリフレクションに着目して

抄録

<p>教員の質の向上と同時に教員養成課程の質保証が求められている。2017年に教職課程コアカリキュラムが公表され、教職課程で習得すべき資質能力が示された。その中で、教科指導力の育成を担っている各教科の指導法の科目において、到達目標として模擬授業の実施と振り返りを通して授業改善の視点を身につけることが設定された。わが国における体育教師教育の分野では、1990年代頃から模擬授業に関する研究が積極的に展開されており(藤田,2015),2000年代頃からは模擬授業における学生のリフレクションを対象とする研究が報告されてきた。 </p><p>このような報告が蓄積されている一方で、模擬授業後の協議会で必ずしも十分に学生のリフレクションを促しえていないことが指摘されている(渡辺・岩瀬,2017)。渡辺・岩瀬(2017)は、従来の協議会を発展させる形で「対話型模擬授業検討会」を提案しており、従来型検討会は、「授業者役は教わる、学習者役は評価したり助言したりするという非対称な関係」であるのに対し、対話型検討会では、「それぞれの立場から感じたことや考えたことを出し合うフラットな関係」という点に発想の違いがあるとしている。 しかしながら、この発想に基づいて実施されている実践は教職大学院を対象としたものがほとんどである(渡辺,2019;奥村ほか,2020;中井・山本,2022)。大学院生は学部生よりも実践的な知識や教育実践の経験を有していると考えられ、また、現職教員も参加しているケースも多く、学生自身で協議会を運営したりファシリテートしたりすることが可能であると考えられる。</p><p>そこで本研究では、体育科の教科教育法で実施される模擬授業後の協議会を対象として、そこで生起する学生同士の対話の実態を明らかにすることを目的とする。特に、少人数のグループを形成して学生の対話を促すことによる効果について検討する。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390016880929741568
  • DOI
    10.20693/jspehssconf.73.0_120
  • ISSN
    24367257
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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