血流制限下における運動が糖代謝動態に与える影響

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  • <sup>13</sup>C-glucoseを用いた検討

抄録

<p>【背景および目的】</p><p>血流制限を伴う運動は、血液供給量の減少による低酸素ストレスと発揮張力による物理的ストレスが、相乗的に筋細胞に刺激を与えることにより、低強度の運動においても、筋肥大や筋力向上に寄与する。しかしながら、血流制限下における運動が糖代謝に与える影響については明らかとなっていない。血流制限下における運動が糖代謝に及ぼす影響を明らかにすることができれば、運動を行う際の栄養指導や、2型糖尿病をはじめとした生活習慣病の運動処方を提示する際の一助となる。そこで、本研究の目的は、血流制限下における運動が糖代謝動態に与える影響について13C-glucoseを用いて明らかにすることとした。 </p><p>【方法】 </p><p>被験者は健常な男子大学生10名とした。事前測定より得られた運動強度(VT-10%VO2max)を基に、血流制限試行と非血流制限試行の2試行をランダムに行った。血流制限試行では、10分間の座位安静後に、大腿部に血流制限バンドを巻き、10分間の自転車エルゴメータ運動を行い、その後再び10分間の座位安静を保った。非血流制限試行では、血流制限バンドを巻かなかった。血糖値と血中乳酸値は、実験開始から終了まで5分ごとに測定し、外因性グルコース代謝量は、実験開始から終了まで10分ごとに測定した。心拍数は、実験開始から終了まで常時連続的に測定し、主観的運動強度は、運動終了後に測定した。 </p><p>【結果】</p><p>血糖値、血中乳酸値、外因性グルコース代謝量は、血流制限試行と非血流制限試行で有意な差は認められなかった。心拍数と主観的運動強度は、血流制限試行が非血流制限試行に比べて有意に高値を示した。 </p><p>【結論】</p><p>血流制限下における中強度の運動は、非血流制限の運動と比べて糖代謝は影響しなかったが、心拍数を増加させることが示唆された。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390016880930063488
  • DOI
    10.20693/jspehssconf.73.0_642
  • ISSN
    24367257
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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