抄録
<p>柔道の練習中に生じた上前腸骨棘と腸骨稜の同時裂離骨折の1例を経験した.症例は15歳の女性で柔道の練習中に技をかけた時に発症した.X-p,CTで上前腸骨棘と腸骨稜の裂離骨折を認めた.骨片の大きさ(86mm),転位の大きさ(12mm)から保存的加療を行った.受傷後3週まで免荷,受傷後5週で日常生活への復帰,受傷後12週で柔道競技を再開した.骨盤裂離骨折の発症頻度については坐骨結節50%,上前腸骨棘23%,下前腸骨棘22%,腸骨稜2%との報告があり,本症例は非常に稀な腸骨稜と上前腸骨稜の同時裂離骨折である.両裂離骨折とも保存的加療での良好な結果が報告されているが明確な手術療法の適応基準がなく,本症例を元に文献的考察を含め報告する.</p>
収録刊行物
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- 整形外科と災害外科
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整形外科と災害外科 72 (3), 471-473, 2023-09-25
西日本整形・災害外科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390016880930139008
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- ISSN
- 13494333
- 00371033
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可