抄録
<p>手指PIP関節ロッキングの報告は少なくその原因は様々である.外傷によりPIP関節ロッキングを発症した1例を経験したので報告する.症例は16歳男性.柔道の練習中に左環指を過伸展させ受傷し,PIP関節の伸展が不能となり受傷3日後に当科受診となった.環指PIP関節の可動域は他動で伸展-30°,屈曲90°であり,PIP関節橈側の圧痛と尺側への側方動揺性を認めた.MRIではPIP関節内に軟部組織の嵌頓を認めた.受傷後7日目に手術を行なった.側索と断裂したRCLがPIP関節内に嵌頓しており,これらを整復することで完全伸展が可能となった.基節骨頭の背側で中央索と側索間が断裂しており,一時的に基節骨頭が脱臼した,PIP関節の掌側脱臼であったと考えられた.PIP関節ロッキングの原因は種子骨の嵌頓や伸筋腱と骨棘のインピンジ,滑膜性骨軟骨腫などの報告があるが,外傷に起因するものは稀である.損傷部位の推察にはMRIが有用であった.</p>
収録刊行物
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- 整形外科と災害外科
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整形外科と災害外科 72 (3), 525-527, 2023-09-25
西日本整形・災害外科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390016880930155392
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- ISSN
- 13494333
- 00371033
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可