敗血症を合併した化膿性胸鎖関節炎の1例:患者協働の重要性

抄録

<p>患者協働とは,最適な医療を享受するために,患者自らが医療に参加したり協働したりすることである.症例は58歳男性であり,糖尿病,高血圧,虚血性心疾患の既往がある.11日前から右肩の周囲に疼痛あり.複数医療機関で治療を受けた後に,縦隔炎および胸鎖関節周囲膿瘍と診断され当院救急外来へ搬送された.右前胸部に圧痛と腫脹著明であり,CTで胸鎖関節周囲と大胸筋に膿瘍あり,エコーで甲状腺周囲にも膿瘍を認めた.同日局所麻酔下に膿瘍の切開排膿術を行い,そのまま整形外科へ入院とした.入院時の血液および膿培養から大腸菌が検出された.その後耳鼻科へ転科し追加手術を受け,約3週後に退院した.入院中に本人とパートナーの方より頂いた長文の手紙は,診断プロセスにおける患者協働の重要性を示唆するものであった.</p>

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参考文献 (7)*注記

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