日本の労働者にみられるワーカホリズムの生成機序とその帰結

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抄録

本研究では、競争的な仕事環境と主観的不健康感との間の直接的および(ワーカホリズムを介した)間接的な関係を検討した。また、競争的な仕事環境と主観的不健康感の関係、および競争的な仕事環境とワーカホリズムの関係における認知の歪みの調整効果を検証した。データは、様々な業種、職種、さらには職位の就業者 9,716 名から収集した。その結果、競争的な仕事環境は、直接的にも、またワーカホリズムを介しても、主観的不健康感と正の関係性が示された。さらに、認知の歪みが、競争的な仕事環境とワーカホリズムとの間の正の効果を調整し、認知の歪みが高い場合の方が、(低い場合に比べて)その正の関係性が強まることが明らかになった。この研究は、従業員の健康に対する意識が高まっている日本企業にとって、重要で実践的な意味を持つものである。

収録刊行物

  • Works Discussion Paper

    Works Discussion Paper 41 (0), 1-21, 2021

    株式会社 リクルート リクルートワークス研究所

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390016969190982144
  • DOI
    10.34391/works.41.0_1
  • ISSN
    24350753
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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