アトピー性皮膚炎の機序とJAK阻害外用薬(デルゴシチニブ)の有用性

  • 梶田 直樹
    東京都立小児総合医療センターアレルギー科
  • 吉田 幸一
    東京都立小児総合医療センターアレルギー科

書誌事項

タイトル別名
  • Mechanism of atopic dermatitis and usefulness of topical JAK inhibitor (delgocitinib)

抄録

<p>アトピー性皮膚炎の炎症に関わる多くのサイトカインのシグナル伝達において,JAK/STAT経路が関与する.近年,本邦から発売されたデルゴシチニブは,JAKファミリーのすべてのキナーゼ活性を阻害する外用剤であり,Th2サイトカインを始めとしたアトピー性皮膚炎の炎症に関わる種々のサイトカインを抑制することで治療効果を得る.小児を対象としたデルゴシチニブの第II層,第III層臨床試験ではアトピー性皮膚炎の重症度の改善や痒みの改善効果がみられており,ステロイド外用薬やタクロリムス軟膏以外の新たなアトピー性皮膚炎の外用治療薬の選択肢の一つとして期待される.本稿では,アトピー性皮膚炎の病態におけるサイトカインの分子機序を併せて,デルゴシチニブについて解説する.</p>

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参考文献 (20)*注記

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