シートベルト損傷による外傷性小腸穿孔の検討

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  • Traumatic gastrointestinal injury caused by seatbelt

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抄録

<p>〔要旨〕【背景】シートベルトを着用した自動車事故被害者は,非着用者に比べ死亡率が低いと報告されている。しかし,シートベルトを着用した場合,消化管損傷の発生率が増加するとの報告がある。【方法と対象】当院で手術を行ったシートベルト外傷による消化管全層性損傷9例について,後方視的に臨床的背景や周術期短期成績の検討を行った。【結果】初診時に消化管全層性損傷と診断したのは4例で,5例は経過観察開始から24時間以内に診断し手術となった。【考察】鈍的外傷の小腸穿孔は症状や画像所見が出現しにくく,初診時に診断が困難な場合がある。初診時に確定診断できなかった全症例の初回造影CT検査で消化管の壁肥厚と造影増強像を認めた。【結論】造影CT検査で消化管壁の肥厚と造影増強像等の所見を呈する症例では,シートベルト外傷による消化管損傷を疑う必要がある。</p>

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