胃癌術後1年目に局所リンパ節再発との鑑別を要した腹腔内デスモイド腫瘍の1例

  • 片山 哲也
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科消化器外科学
  • 垣内 慶彦
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科消化器外科学 岡山大学病院低侵襲治療センター
  • 黒田 新士
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科消化器外科学 岡山大学病院低侵襲治療センター
  • 近藤 喜太
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科消化器外科学 岡山大学病院炎症性腸疾患センター
  • 菊地 覚次
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科消化器外科学
  • 重安 邦俊
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科消化器外科学 岡山大学病院低侵襲治療センター
  • 寺石 文則
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科消化器外科学 岡山大学病院低侵襲治療センター
  • 香川 俊輔
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科消化器外科学 岡山大学病院腫瘍センター
  • 藤原 俊義
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科消化器外科学

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Intraabdominal Desmoid Tumor Requiring Differentiation from Regional Lymph Node Recurrence after Gastrectomy for Gastric Cancer

抄録

<p></p><p>症例は44歳の男性で,胃癌に対して腹腔鏡下幽門側胃切除術,D2リンパ節郭清,Billroth-I法再建を施行し,病理組織診断はpT2N0M0 Stage IBであった.術後1年目のCTおよびPET-CTにて,#6リンパ節郭清領域にリンパ節再発を示唆する所見を認めたため腹腔鏡下腫瘤摘出術を施行し,病理組織診断でデスモイド腫瘍であった.デスモイド腫瘍は術前診断が困難であり,その発生機序の一因として手術による機械刺激が挙げられるため,胃癌術後に発生した際は再発との鑑別が困難である.再発リスクの低い症例では化学療法などを施行する前に,診断的治療を目的とした手術を行うことは有用であり,術中迅速検査などで再発が否定できるのであれば,他臓器合併切除は極力避けるべきである.胃癌術後にリンパ節再発との鑑別を要したデスモイド腫瘍の1例を経験した.</p>

収録刊行物

参考文献 (24)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ