自殺目的に致死量のパラコートを服用し短時間で死亡した1例

書誌事項

タイトル別名
  • A case of death within a short time after taking a lethal dose of paraquat for suicide
  • ジサツ モクテキ ニ チシリョウ ノ パラコート オ フクヨウ シ タンジカン デ シボウ シタ 1レイ

この論文をさがす

説明

<p>5%パラコートと7%ジクワット液剤の合剤であるプリグロックスL®は,少量の服用で死亡する。また,パラコートの経皮吸収による死亡例も報告されている。今回,自殺目的に致死量のパラコートを服用し短時間で死亡した1例を経験した。救助者の二次曝露も認めたため,周囲への注意喚起も含めて報告する。症例は58歳,女性。自殺目的に致死量のプリブロックスL®を服用しドクターヘリが要請され,救急車で陸路搬送した。来院から約4時間後に死亡した。機器分析ではパラコートのほか,グリホサートも検出された。一方,患者の夫は両上肢に吐物を曝露したが発赤は認めず,遅発性肺障害も認めなかった。本症例の問題点として,患者搬送方法と救助者の二次曝露があげられた。パラコートの患者の搬送は,患者と医療者の安全を考慮して搬送方法を選択する。また,パラコートに曝露した二次被害者に対しては速やかに除染を行い,入院の目安は皮膚障害が指標になる。 </p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ