ニボルマブ/イピリムマブ併用療法後に急性発症1型糖尿病をきたした1例

DOI
  • 押領司 虞子
    九州大学大学院医学研究院病態制御内科学 福岡市民病院糖尿病内科
  • 松田 やよい
    九州大学大学院医学研究院病態制御内科学
  • 阿部 隼希
    九州大学大学院医学研究院病態制御内科学 国立病院機構小倉医療センター糖尿病内分泌内科
  • 日野 有美香
    小竹町立病院内科
  • 長尾 敏彦
    九州大学大学院医学研究院病態制御内科学 独立行政法人地域医療機能推進機構九州病院糖尿病内科
  • 山下 彩織
    九州大学大学院医学研究院病態制御内科学
  • 中尾 裕
    九州大学大学院医学研究院病態制御内科学
  • 坂本 竜一
    九州大学大学院医学研究院病態制御内科学
  • 大中 佳三
    九州大学大学院医学研究院老年医学
  • 小川 佳宏
    九州大学大学院医学研究院病態制御内科学

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Acute-onset Type 1 Diabetes following Nivolumab/Ipilimumab Combination Therapy

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説明

<p>67歳男性.糖尿病歴なし.腎癌肺転移に対しニボルマブとイピリムマブ併用療法開始し14日後に免疫関連副作用(immune-related Adverse Events:irAE)による破壊性甲状腺炎を発症し,65日後に糖尿病性ケトアシドーシスを発症し,救急搬送後の随時血糖1234 mg/dL,HbA1c 9.1 %,グルカゴン負荷後の血中CPR測定感度未満,膵島関連自己抗体は陰性であり,またヒト白血球抗原(HLA)検査でDRB1*04:05-DQB1*04:01のヘテロ接合を認めた.本症例を含めたirAEでの1型糖尿病発症自験例4例を比較したところ,全症例において日本人における1型糖尿病発症との関連が示されているDRB1*0405もしくはDRB1*0901のHLAハプロタイプを示し,抗PD-1抗体と抗CTLA-4抗体併用療法では抗PD-1抗体単独治療と比較し発症までの期間は明らかに短縮していた.</p>

収録刊行物

  • 糖尿病

    糖尿病 66 (12), 850-855, 2023-12-30

    一般社団法人 日本糖尿病学会

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