格助詞「を」の過剰使用と不使用に関する一考察

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書誌事項

タイトル別名
  • ―前接詞が助詞の場合を中心に―

抄録

<p>本稿では主に中国語母語話者日本語学習者の「を」の不使用と過剰使用の誤用データを手掛かりに、前接詞が助詞の場合における、「を」の後接の可否および学習者の誤用要因について検討した。結果は以下のとおりである。①学習者の過剰使用は主に格助詞ととりたて助詞に集中しており、不使用は主に並列助詞ととりたて助詞に集中している。②格助詞、並列助詞の誤用は主に学習歴が短い学習者に集中しているが、とりたて助詞の誤用は学習歴の増加につれ、誤用率も上がっていく。③格助詞と並列助詞の場合、学習者の誤用は主に文法ルールを理解できていないことが原因である。④とりたて助詞の場合、学習者の誤用要因は文法ルール違反、名詞成分と述語との関係の混乱、「を」の後接の有無と文体との関係の不理解、使用条件の不理解という4点が考えられる。</p>

収録刊行物

  • ことば

    ことば 44 (0), 91-108, 2023-12-31

    現代日本語研究会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390017193114536064
  • DOI
    10.20741/kotoba.44.0_91
  • ISSN
    24242098
    03894878
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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