好酸球性副鼻腔炎に対する内視鏡下鼻副鼻腔手術―手術手技とチップス, 最近の私の工夫―

  • 村上 大輔
    九州大学大学院医学研究院臨床医学外科学講座耳鼻咽喉科分野

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<p> 好酸球性副鼻腔炎は type2 炎症を主体とする難治性副鼻腔炎で, 内視鏡下鼻副鼻腔手術はその治療, 病勢コントロールの手段として大きな役割を果たしている. また近年, 内視鏡の発展は著しく, 画質もハイビジョンから 4K と高画質になり, またナビゲーションシステムや細径のシェーバーやドリルなどの機器や器具の進歩によって鼻副鼻腔の狭小部位 (前頭陥凹や嗅裂), 危険部位 (篩骨洞天蓋, 視神経管, 内頸動脈周囲など) においても安全で繊細な手術が可能となっている.</p><p> 本稿では, 好酸球性副鼻腔炎に対する内視鏡下鼻副鼻腔手術 (full house ESS: 病勢コントロールのために可能な限り cell の隔壁を切除し, 各副鼻腔を単洞化する手術) を対象とし, その鼻副鼻腔手術の中でも前頭陥凹 (frontal recess) の開放と中鼻道の癒着を防ぐ方法, central compartment である鼻中隔, 中鼻甲介, 上鼻甲介粘膜の浮腫状病変に対しての手術手技を中心にそのチップス, 筆者が大切にしていることを最近の知見をふまえ, 症例を提示し, 解説する.</p>

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