急性扁桃炎に続発したSAPHO症候群の一例

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タイトル別名
  • 症例報告 急性扁桃炎に続発したSAPHO症候群の一例
  • ショウレイ ホウコク キュウセイ ヘントウエン ニ ゾクハツ シタ SAPHO ショウコウグン ノ イチレイ

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説明

症例は 67 歳,男性。生来健康。X年 3 月中旬より 39 ℃台の発熱と咽頭痛が出現し近医を受診した。扁桃炎の診断で抗菌薬の内服加療を受けたが,アフタ性口内炎,両手掌と足底の膿痂疹,右肩関節と仙腸関節の仏痛が続発し同月 30 日に当科に入院した。血液検査で白血球数は 13,100/μLと増加しており,血清CRP値は 14.59 mg/dLと高値,赤沈は 89 mm/hと亢進していた。血液培養は陰性で入院時に提出した両手掌・足底の膿痂疹の培養も陰性であった。掌蹠膿疱症と診断されたが,その後MRIで肩鎖関節炎が,ガリウムシンチグラフィで右肩周囲および胸椎へのガリウム集積が認められたため骨炎の存在が疑われた。以上よりSAPHO症候群と診断しプレドニゾロンによる治療を行った。扁桃炎に続発する掌蹠膿疱症に関節炎を合併した症例ではSAPHO症候群を鑑別に挙げて骨病変の評価を行うことで,早期の診断・治療につながると考えられた。

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