全身倦怠感を主訴に救急搬送されセロトニン症候群と考えられた 2 例

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  • ゼンシン ケンタイカン オ シュソ ニ キュウキュウ ハンソウ サレ セロトニン ショウコウグン ト カンガエラレタ 2レイ

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抄録

症例 1 は 68 才女性。めまい症にて心療内科に通院されフルボキサミンマレイン酸塩を処方されていた。来院前日から全身倦怠感,めまい,両上肢の振戦が出現し改善しないため,家族が救急車を要請し当院救急外来に搬送された。症例 2 は 63 才男性。アルコール依存症で精神科に通院されパロキセチン塩酸塩水和物,デュロキセチン塩酸塩を処方されていた。来院前日から全身倦怠感,発汗,気分不良が出現し改善しないため,自分で救急車を要請し当院救急外来に搬送された。2 症例共にセロトニン系薬剤の服用歴及び臨床所見からセロトニン症候群が疑われた。原因と思われるセロトニン系薬剤を中止し補液,鎮静による支持療法を行ったところ速やかな症状改善を認めた。また,その後,どちらも普段より多い原因薬剤の服薬が判明した。セロトニン系薬剤の服用歴のある患者ではセロトニン症候群の発症に留意する必要がある。

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