造血幹細胞移植における運動療法の意義と実際

  • 武清 孝弘
    公益財団法人慈愛会今村総合病院リハビリテーション部
  • 市川 雄大
    国家公務員共済組合連合会虎の門病院リハビリテーション部
  • 木口 大輔
    愛媛県立中央病院リハビリテーション部
  • 中村 和司
    日本赤十字社愛知医療センター名古屋第一病院リハビリテーション部
  • 田仲 勝一
    香川大学附属病院リハビリテーション部
  • 青木 卓也
    愛媛県立中央病院リハビリテーション部
  • 名和 由一郎
    愛媛県立中央病院血液内科

書誌事項

タイトル別名
  • The benefits and practice of exercise therapy in patients undergoing hematopoietic stem cell transplantation

抄録

<p> 造血幹細胞移植(移植)患者は,移植治療に伴うさまざまな移植後合併症や活動性低下により,筋力や持久力などの身体機能低下,不安・抑うつなどの精神機能低下,倦怠感の出現,心理面への影響が生じる。これらが原因となり,日常生活活動能力や生活の質(QOL)は移植後大きく低下する。移植入院中の運動療法を中心としたリハビリテーションは,身体機能・QOL維持,倦怠感の軽減などに対して有用であり,有酸素運動と筋力トレーニングを組み合わせたプログラムの実施が推奨されている。移植患者に運動療法を実施する上では,通常の運動療法のリスク管理に加え,骨髄抑制期に生じる貧血や血小板減少に対しても運動強度やプログラムに留意する必要がある。本総説は移植患者(主に同種移植)に対する運動療法の意義と介入におけるリスク管理などについて概説する。</p>

収録刊行物

参考文献 (42)*注記

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