国際移住者の宗教活動に関する地理学的研究の展開

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書誌事項

タイトル別名
  • Review of Geographical Study about “International Migration and Religion”
  • From Review of Anglophone Research Trends since 1990s
  • ―1990 年代以降の英語圏における研究動向を中心に―

抄録

本研究では,移住者の宗教活動に関わる地理学的研究について,日本国内での研究を遂行する際の方向性・研究視点を議論することを目的とした。英語圏における先行研究では,宗教コミュニティの形成・変容や宗教活動が有する役割が検討されてきた。また,日本国内では,多文化共生をめぐる公共的な課題の中に宗教を位置づけ議論が行われている。宗教施設や宗教コミュニティが置かれる状況は地域的に多様であり,それぞれの地域で異なる認識・役割が生じている。その際に,移住者による宗教施設の設立過程や地域社会における宗教の役割,移住者のアイデンティティに与える影響を踏まえた地理学的な分析が必要となる。また,ローカルな社会経済的・政治的背景に規定された個別の移住者の日常生活と宗教活動との関係を検討することで,移住者をめぐる多様な地域的背景を踏まえた議論の中で宗教活動の特徴や独自性を解明することが可能となる。

収録刊行物

  • 地理空間

    地理空間 16 (1), 1-19, 2023

    地理空間学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390017345599761024
  • DOI
    10.24586/jags.16.1_1
  • ISSN
    24334715
    18829872
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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