〈弱さ〉とともに生きる

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Acceptance of Living a “Weak” Life: “Public” Power and “Private” Violence in Takeo Arishima's <i>Cain-no-matsuei</i>
  • ――有島武郎「カインの末裔」の〈公〉的権力と〈私〉的暴力――

抄録

<p>〈公〉と〈私〉という観点から有島武郎「カインの末裔」を読むならば、〈私〉的な欲望を象徴する仁右衛門が、〈公〉的な権力に徹底的に押しつぶされるという物語が浮かびあがってくる。しかし、挫折を通じ己の〈弱さ〉を受け入れた仁右衛門は、妻とともに〈弱さ〉に基づくつながりを生み出しつつあったのである。そこにみる新しいかたちの公共性を考えることは、我々の社会に満ちる暴力の連鎖から抜け出す手がかりともなるはずだ。</p>

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 68 (1), 46-57, 2019-01-10

    日本文学協会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390017345599807488
  • DOI
    10.20620/nihonbungaku.68.1_46
  • ISSN
    24241202
    03869903
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ