総合診療科ではどこまで行うべきか:神経疾患

  • 長谷川 修
    横浜市立大学附属市民総合医療センター 総合診療科

書誌事項

タイトル別名
  • ソウゴウ シンリョウカ デワ ドコ マデ オコナウ ベキ カ : シンケイ シッカン

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抄録

患者は,自分の症状に合う専門診療科があればそこを受診したがる。 なければ総合診療科 (内科)を受診する。総合診療はneeds-based medicineとも言え,マンパワーの制約の中で取り敢えずすべてを診療する立場にある。 診療の範囲は,専門診療科へのアクセスの良さにかかる。総合診療医は,神経症状および神経疾患のいずれをも診る必要かある。 どこまで診るかという観点よりも,逆に専門家に任せた方が良いものをセレクトする能力が必要と考える。 とくに,criticalな病態はできるだけ速やかに専門家に声をかけた方が良い。 Commonあるいはcurableな病態は,基本的に総合診療医が対応し,必要に応じて専門医にコンサルトする。これに該当しない変性疾患等は,二人主治医制が望まれる。 総合診療医のminimum requirementとして,必要に応じて相談できる能力か求められる。 地域ニーズがあり,担う部署のない分野は,絶好の臨床研究対象となる。

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