若年期から脳梗塞を多発し,長期にわたる低酸素血症を呈した心房中隔欠損症の一例

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  • 症例報告 若年期から脳梗塞を多発し,長期にわたる低酸素血症を呈した心房中隔欠損症の一例
  • ショウレイ ホウコク ワカネンキ カラ ノウ コウソク オ タハツ シ,チョウキ ニ ワタル テイサンソ ケツショウ オ テイシタ シンボウ チュウカクケッソンショウ ノ イチレイ

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抄録

症例は 60 歳代の男性。30 歳代から少なくとも 3 回の症候性脳梗塞を繰り返し,原因不明の低酸素血症が長期に持続していた。 X年 4 月,発熱,手関節痛,呼吸困難を主訴に来院した。化膿性手関節炎と診断され,抗菌薬の投与で,発熱および手関節痛は治癒した。 呼吸困難と低酸素血症の精査を行い,心臓カテーテル検査で肺動脈狭窄症が認められ,経食道心臓超音波検査で心房中隔欠損(atrial septal defect ; ASD)を介した右→左シャントが認められた。 肺動脈狭窄症に起因した右心系の圧上昇によりASDを介したシャントが,呼吸困難と低酸素血症の原因であった。複数回の脳梗塞の既往はシャントによる奇異性塞栓症が原因と推測された。

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