痔瘻合併がクローン病患者のQOLおよび労働生産性に及ぼす影響─アンケート調査報告─

  • 三枝 直人
    特定医療法人衆済会増子記念病院IBDセンター
  • 稲葉 剛志
    武田薬品工業株式会社ジャパンメディカルオフィス

書誌事項

タイトル別名
  • Effect of Perianal Fistula on the Quality of Life and Work Productivity of Patients with Crohn's Disease: Report of a Questionnaire Survey

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抄録

<p>目的:痔瘻合併がクローン病(CD)患者の実生活に与える影響を明らかにする.</p><p>方法:CD患者を対象にWebアンケートを実施し,痔瘻合併患者30名(痔瘻有群)と非合併患者60名(痔瘻無群)の生活の質(QOL)を簡易炎症性腸疾患質問票(SIBDQ)で,労働生産性を『仕事の生産性及び活動障害に関する質問票』で,比較した.</p><p>結果:痔瘻有群は痔瘻無群に比べ,より若年でより重度のCDを有していたが,就労率は同等であった.SIBDQ総スコアの平均値は痔瘻有群3.9に対し痔瘻無群4.9(P<0.001)であり,痔瘻有群のQOLが有意に低下していた.全労働生産性低下率については平均でそれぞれ57%と38%(P=0.035)と,痔瘻有群の労働生産性は有意に大きく低下していた.</p><p>結論:痔瘻合併は,CD患者の低下しているQOLと労働生産性をさらに低下させる.</p>

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参考文献 (8)*注記

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