新規の <i>PTCH1</i> 遺伝子変異が同定された基底細胞母斑症候群の 1 例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Nevoid Basal Cell Syndrome Associated with a Novel <i>PTCH1</i> Gene Mutation
  • 新規のPTCH1遺伝子変異が同定された基底細胞母斑症候群の1例
  • シンキ ノ PTCH1 イデンシ ヘンイ ガ ドウテイ サレタ キテイ サイボウ ボ ハン ショウコウグン ノ 1レイ

この論文をさがす

抄録

<p>62 歳,男性。身体各所に多数の色素斑,黒褐色結節を認め,近医より精査加療目的に紹介された。病変はいずれも直径 1 cm までで潰瘍化したものはなかった。背部の色素性病変を切除し病理組織検査に供した。表皮にぶら下がるように好塩基性細胞の胞巣が散見され基底細胞癌表在型と診断した。頭部 CT 検査では顎骨内の囊腫性病変と大脳鎌の石灰化を認め,胸部 CT 検査では肋骨の分裂像が観察された。以上の所見を Kimonis らの診断基準に当てはめて基底細胞母斑症候群と診断した。なお,家族に同症はなかった。末梢血の DNA を用いて本疾患の原因遺伝子の 1 つである PTCH1 遺伝子を解析した結果,エクソン 13 に 1 塩基の欠失変異 c2218delT がヘテロ接合型で同定された。本変異は,われわれが調べえた限りにおいて過去に報告されておらず,新規の変異と考えられた。症例を記載し,遺伝子変異についても考察した。</p>

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 85 (6), 466-469, 2023-12-01

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (9)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ