よみかき実践の視点による日本語学習支援の再考 : リテラシーに内在するイデオロギーを批判する文献の検討から

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  • Reconsidering Support for Japanese Language Learning from the Perspective of Reading and Writing Practice: A Review of Studies Criticizing the Ideology Inherent in Literacy

抄録

日本では,日本語とその他の言語のリテラシー(識字)がどのような実態となっているのか,またリテラシーそのものの価値や意義とは何か,について十分に議論されてこなかった。ただ,そのような状況下でも1980年代後半から日本語教育や識字教育を含む言語教育および社会的課題となる言語問題が徐々に議論されるようになってきた。その議論の中には,日本語のリテラシーに関するイデオロギーについて批判的に論じたものがある。そこで,本稿では日本語のリテラシーとは何かを問い直すとともに日本語学習支援のあり方を再考する。そのために,日本国内の研究者による代表的なリテラシー研究文献から三つを選択し,検討を試みる。そして,検討結果を概観するとともに批評し,リテラシーの複数性を認識して個々人の「よみかき実践」(角 2012)を尊重する立場から,今後の日本語学習支援のあり方について提案する。

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