陳旧性肘関節脱臼による尺骨鉤状突起欠損に対して肘頭からの骨軟骨移植による再建術を行った1例

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Reconstruction of the Coronoid Process with Osteochondral Graft Harvested from the Olecranon for Defect of the Coronoid Process Caused by Chronic dislocation of the Elbow:Report of One Case

この論文をさがす

抄録

両側側副靱帯断裂に尺骨鉤状突起欠損を合併した陳旧性性肘関節脱臼に対して肘頭からの骨軟骨移植による尺骨鉤状突起再建とsingle graftによる両側側副靭帯の再建を行なった1例を報告する.症例は50歳男性.転倒によって単純性肘関節脱臼を受傷した.前医にて脱臼整復されるも,その後の通院を自己中断され,陳旧性肘関節脱臼となった状態で受傷1年で当院紹介となった.当院受診時,肘関節の易脱臼性と内外反の動揺性を認め,画像所見で尺骨鉤状突起欠損を認めた.手術では欠損した尺骨鉤状突起に同側の肘頭から骨軟骨を移植し,Lassso法にて固定を行った.両側側副靱帯に対しては遊離腱を採取し,上腕骨の内外側のisometric point,尺骨靱帯付着部に骨孔作成した.骨孔に採取腱を通した後,ヒンジ付き創外固定を併用して腱の緊張を決定して両側同時再建おこなった.術後1年の時点で骨癒合得られ,ADL制限も認めない.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ