テニス検診で検出された肘離断性骨軟骨炎に対し,ギプス固定による保存療法を行った男子ジュニアテニス選手の1例

DOI
  • 渋谷 眞大
    Department of Orthopaedic Surgery, Sanyudo hospital 山形大学医学部整形外科学講座
  • 原田 幹生
    Department of Orthopaedic Surgery, Sanyudo hospital 山形大学医学部整形外科学講座
  • 宇野 智洋
    山形大学医学部整形外科学講座 吉岡病院 整形外科
  • 丸山 真博
    山形大学医学部整形外科学講座
  • 佐竹 寛史
    山形大学医学部整形外科学講座
  • 高原 政利
    泉整形外科病院 整形外科
  • 髙木 理彰
    山形大学医学部整形外科学講座

書誌事項

タイトル別名
  • A male junior tennis player of osteochondritis dissecans of the capitellum detected in the medical check and treated using cast immobilization: a case report

抄録

今回,男子ジュニアテニス選手において,テニス検診で検出された離断性骨軟骨炎(OCD)に対し,ギプス固定による保存療法を行い,早期に画像が治癒し,テニス復帰した1例を経験したので報告する.症例は13歳の男子ジュニアテニス選手である. 超音波を用いたテニス検診でOCDが検出され,当科を初診した.X線,CT,およびMRI検査にて無症候性の安定型OCDと診断した.右肘痛がないことと本人の希望のため,テニスを継続した.検診後4か月からテニスを休止し,ギプス固定を5週間行った.その後,サーブなどのテニスを徐々に再開したが,日常生活ではスプリント固定を3か月行った.スプリント後3か月の単純X線像で,OCDはほぼ治癒していたため,完全復帰を許可した.検診後1年7か月で,右肘痛なく,パフォーマンスも良好であった.本症例の結果から,無症候性の安定型OCDにはギプスによる保存治療が有効である可能性がある.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390017500450386688
  • DOI
    10.24810/jelbow.30.2_262
  • ISSN
    24342262
    13497324
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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