特集:「広がるリテラシー教育」の編集にあたって

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タイトル別名
  • Introduction to “The Spread of Literacy education”

抄録

<p>2024年2月号では最近のリテラシー教育の状況に着目し,特集を企画しました。FacebookやX(旧Twitter)等のソーシャルメディアの普及により,私たちは情報をより得やすくなりました。一方で,誤った情報も増大しており,多様な情報媒体から正しい情報を見ぬき,読み解く,リテラシーを身につけるための教育活動が強化されています。学術・情報センターとしての機能を備えている学校図書館では,長い間リテラシー教育に取り組んでおりましたが,近年はICT教育も始まり,教育に携わる関係者も広がり,リテラシー教育自体も時代に沿って変化しています。</p><p>本特集では,リテラシー教育に取り組む各分野の方から,それぞれの教育活動を紹介していただいております。情報教育における情報リテラシーの取り組みについては,玉田和恵氏にご執筆いただきました。大学の情報リテラシー教育に携わる立場から,情報モラル問題解決力の育成について論じて頂いております。メディア関係者の情報リテラシーの取り組みについては,尾高泉氏にご執筆いただきました。新聞を活用した実践的な教育プログラムの展開に携わる立場から,メディア情報リテラシーの意義を示し,学校図書館や家庭との連携教育の取り組みもご紹介いただきました。リテラシー教育分野の最近のツールについては,長澤江美氏にご執筆いただきました。現実のSNSを模した仮想の情報受発信を体験するシミュレーター「To Share or Not to Share」と,それを活用した授業の実践例をご紹介いただいております。</p><p>最後に情報活用能力を高める話題として,ChatGPTをとりあげました。INFOSTAセミナーより,ビジネスでのChatGPTの活用方法や実践的ノウハウについて,講師の鈴村悠輝氏,橋本良太氏の講演内容を,続いて次世代のコミュニケーション方法としてのChatGPTについて,講師の沼田哲史氏の講演内容を紹介しております。</p><p>異なる立場のリテラシー教育を紹介することで,各教育活動の理解を深め,教育関係者間でそれぞれの専門知識を活用した将来のリテラシー教育の在り方を考えるきっかけに,本特集がなりますと幸いです。</p><p>(会誌編集担当委員:小川ゆい(主査),青野正太,長谷川幸代,森口歩)</p>

収録刊行物

  • 情報の科学と技術

    情報の科学と技術 74 (2), 39-39, 2024-02-01

    一般社団法人 情報科学技術協会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390017522235064448
  • DOI
    10.18919/jkg.74.2_39
  • ISSN
    21898278
    09133801
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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