自閉スペクトラム症者におけるユーモアの理解と体験:補足的言語情報「ツッコミ」が与える影響
書誌事項
- タイトル別名
-
- Comprehension and Appreciation of Humor in Individuals with Autism Spectrum Disorder: The Effect of Supplementary Linguistic Information “Tsukkomi”
説明
<p>自閉スペクトラム症(Autism Spectrum Disorder, 以下ASD)者はユーモア理解やユーモア体験の難しさから他者とのユーモア共有が難しいことが指摘されている。この背景の認知的特性として,中枢性統合の弱さが考えられたため,どこがおもしろいかを明示する役割のある「ツッコミ」がASD者のユーモア促進に有用であると考えられた。そこで,本研究は「ツッコミ」という補足的言語情報がASD者のユーモア理解とユーモア体験に与える影響について,16〜37歳のASD者13名と16〜30歳の典型発達(Typically Development, 以下TD)者26名を対象に検討した。その結果,ASD者においては「ツッコミ」がユーモアにおける「オチの理解」を促進するものの,ユーモア体験は促進されないことが示唆された。このことから,TD者は「ツッコミ」が示したおもしろさと同じユーモア体験をしている一方で,ASD者はおもしろさを感じやすいものがTD者と異なることや,独自のユーモア理解からユーモア体験が生じている可能性が示唆された。</p>
収録刊行物
-
- リハビリテイション心理学研究
-
リハビリテイション心理学研究 49 (1), 1-13, 2023-12-20
日本リハビリテイション心理学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390017688031654656
-
- ISSN
- 24366234
- 03895599
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可